goya

京都盆地にぽっかりと浮かぶ吉田山の北麓にあり、
西に京都大学の吉田キャンパスや百万遍知恩寺、
東には銀閣寺があるロケーション。
今出川通りに面した建物は、古い町家の温かみを残しつつ、
窓が大きくとられて開放的です。
いつもは学生さんたちでにぎわっているそうですが、
この日はたまたま学祭の翌日で、幸運にもほぼ貸し切り状態。
そこでロビンさん、迷うことなく2階の窓ぎわのソファ席に着きました。
「吉田山が見えるこの席が私のお気に入り。
山の木々に季節を感じるし、バルコニーのディスプレイもいい感じネ」
ロビンさんが見つめる先には、
アレヤカシやニオイシュロランなど南国の植物が生い茂り、
シーサーやカエルの置物が草木の陰から顔を出しています。
借景の吉田山へと視線を転じれば、ところどころ広葉樹が色づき、
秋の気配が漂っていました。

goyaは、沖縄とアジアの食材を使った創作アジアン料理のお店。
評判のランチをいただくことにしました。
ロビンさんおすすめの「ナシチャンプルー」は、
石垣島産の黒紫米まぜごはんと6種類の日替わりお惣菜を
ワンプレートに華やかに盛りつけた定食です。
お味噌汁付きで880円。
この日は、もずくの天ぷら、島豆腐と白菜の麻婆豆腐、
赤かぶの豆乳クリーム煮、軟骨の煮物などなど。
いろんな料理をあれこれ味わえるのが楽しいですね。
ロビンさんは、「ゴーヤーチャンプルー定食」を「肉なし」で注文。
「肉なし」の場合は、その分、島豆腐がたっぷり入るそうです。
こちらも880円。

 

コックさんは、北海道出身のマリコさんです。
ロビンさんも雪国(USAイリノイ州)出身なので、
冬好き・雪好きという点で、不思議と相通じるものがあるそうです。
ある冬、ロビンさんが厳寒のインド北部を旅していた時のこと、
ウダイプルという町で、なんとマリコさんにバッタリ……!
マリコさんもひとり旅の最中だったそうで、
世界は狭いなァ!なんて驚いたそうです。
いやぁ、まったくですね。

ちなみに、お店の特色である「沖縄」「アジア」は、
オーナーさんの南国好き・夏好きに由来するのだとか。
島豆腐や沖縄茶など沖縄の食材は現地から直接仕入れておられます。

となると、食後に味わいたいのは沖縄茶。
さんぴん茶(ジャスミン茶)、グァバ茶、
ゴーヤー茶(苦いんだそうです)、クミスクチン茶、
琉球モリンガ茶、沖縄ナハ番茶などなど
とっても種類が豊富で、いろいろ試してみたくなります。
さんぴん茶を使ったさんぴんチャイや、
泡盛さんぴんチャイもあります。
どんな味がするのかしら。

私は、琉球王朝時代から秘薬として飲まれていたという
うこん茶をホットでいただきました。
うこん特有の香りがふわっと広がり、
口当たりはまろやかで飲みやすい。
ほんの少しとろみがあって、飲むと体が温まるような気がしました。
ロビンさんは月桃茶にトライ。
なかなかおいしいヨ、とニッコリ。
いくつかの沖縄茶は、茶葉を買って帰ることもできます。
1階の入口近くに沖縄物産コーナーがあるので覗いてみてください。

お茶を飲みながら、店内の絵も鑑賞しました。
飾られている絵の一部は、なんとウエイターさんの作品だとか。
アフリカのサバンナを彷彿させる大きな絵は、
この日、わたしたちにお料理をサーブしてくださったナオキさんの作品。
テーマは「南国」。
実はこの作品、アフリカの風景がプリントされた大きな布に、
ナオキさんが女性の絵を描き足して
一枚の絵に仕上げたものなのだそうです。
これって、もしや、
真っ白なキャンバスに一から描くより難しいンじゃないかしら・・・
ナオキさんには記念に特製ステッカーもいただきました。
(ありがとうございました!)

お店の雰囲気はもとより、
スタッフのみなさんの穏やかなお人柄も相まって
初めて来た人もまるで慣れ親しんだ場所のようにくつろげるお店です。

 

場所:左京区・百万遍交差点より東へ徒歩10分
TEL:075-752-1158
定休日:水曜
スタッフさん:マリコさん、ナオキさん
訪問していたときにかかっていたBGM:ソウルミュージックやハワイアンミュージックなどいろいろ
お茶した後のお楽しみ:「百万遍さんの手づくり市」(百萬遍知恩寺)、吉田山や哲学の道のお散歩
チャイの有無:有
お店の公式HP:http://www.goya-asia.com