2004.11 ANAグループ機内誌『翼の王国』一部抜粋

京都・世界民族 音楽の旅の巻

さっそく京都の町家に住む彼を訪ねた。部屋には変なところに穴が空いている壺とか、でっかい枝豆を乾燥させただけのようなものとか、ひと目見ただけで楽器と思えないようなものがいっぱいある。自分でも正確な数がわからないというコレクションを見せてもらっていると、木琴の下にひょうたんがついているガーナのバラフォンという楽器があった。叩いてみると、ひょうたんが音を共鳴させるので普通の木琴よりも震えたような面白い音がする。適当にポコポコ叩いていると、もうひとつのバラフォンをロビンさんが叩き始めた。こちらのリズムに合わせてくれているので、音と音が重なり合って響き始める。そのまま叩いていると空気がうねっていくのを感じる。音がピラミッドを上下にくっつけたような形になって浮かんできた!すごい、音って見えるんだ。それにさっきまで話していた時よりもすごく濃密に会話をしている感じがする。