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“カリンバ”ライフ イン ジャパン

ロビン ロイド

kalimba family



10代の頃、私はカリンバを2つ持っていて(ひとつはウガンダの、もうひとつは南アフリカのもの)、よく演奏していた。その後、そのうちのひとつを自分のバックパックの片隅に押し込んで、初めてアジアへ旅立った。
長年さまざまな国を旅行したり、外国で住んだりしてきたけれど、カリンバはいつも私とともにあり、即興演奏を多くの旅人と一緒に楽しむことができた。カリンバは“魔法の”「箱」だ。後にアフリカに旅して、初めてアフリカの人々の前で演奏したり彼らと一緒に演奏したりしたのだけれど、不思議なことに、北アフリカや西アフリカにはこの楽器を見たり聴いたりしたことのある人はほとんどいなかった。(カリンバは正真正銘アフリカの楽器なんだと白人の私がいくら言っても、決して信じてくれない人もいた!)

冒険的でワクワクするような旅を何万マイルもしたけれど、マットレスのバネをリサイクルして作ったこんな小さな箱型楽器が、この日本で私とともに心地よく幸せに暮らしているというのは、なんて不思議なことだろう。ステージで演奏する時、私はいつも沢山の民族楽器に取り囲まれている。が、日本の人たちはカリンバをもっと聴きたがっているように見える。実際、私が演奏する全ての楽器の中で、様々なコンサートの場所や聴衆の興味関心、性別や年齢のギャップを埋めてくれるのは、結局のところカリンバの演奏なのだ。

Zaくん

1995年頃に、私は初めて京都でカリンバのワークショップを開いた。最初の7人の参加者は、2時間で“卒業”し、皆、自分のカリンバを手に入れられたので、とても喜んでいた。私はこのワークシップを通じて、アフリカの伝統音楽に対する私の愛情と賞賛の念を、参加者と分かち合うことができて、とても嬉しかったのだが、その時は、ワークショップをもう一度やろうとか、この特定の楽器をもっと多くの人に広めていこうなどと全然思っていなかった。しかしながら、小学校の先生から音大の学長に至るまで多くの音楽教師の方々から、もっとワークショップをして欲しいという要望をいただき、日本中からリクエストがきて、カリンバのワークショップは今日まで続いてきた。そして何年か前、北海道から沖縄までの“卒業生”の数が3000人を超えた時、私はその数を数えるのを止めた。

数年前のあるジャズ・フェスティバルでのこと。私はカリンバではなくコンガを持参していた。ジャム・セッションを始める前に自己紹介をしたところ、新人ベーシストがこう言ったのだ。「実は以前に一度お会いしています。私が小学生の時に、母があなたのカリンバ・ワークショップに連れて行ってくれたんです。」また、つい最近も、夜遅くの近所のコンビニで抹茶アイスのお金を払おうとレジに並んでいると、アルバイトの男性店員に声をかけられた。お母さんと一緒にワークショップに来ていた彼が帰る時、私は彼の手にカリンバを持たせてあげたらしいのだ。それがきっかけで彼は音楽を始め、今も続けているという。当時、彼は今よりもずっと背が低くて、やっと10歳くらいだったらしい!

日本でカリンバについて話したり演奏したりする時、私は必ずカリンバはアフリカの文化と伝統に深く根ざしたものだということを、伝えるようにしている。しかし、最近は、アフリカに一度も行ったことがないのに、美しいカリンバを作る人や素晴らしい演奏をするプレーヤーが数多く日本に存在する。考えてみると、私たちは普段、ピアノ曲を聴いてイタリアを想いうかべたり、ギターを爪弾く時スペインのことを考えたりすることはまずないのだから、日本人がカリンバを弾いたって不思議なことはない。

誰でも真剣に練習すれば、疑いなくネイティヴのタンザニア人と同じくらいうまくカリンバを演奏できるようになる。自分なりのやり方でも演奏できる。実際のところ、アフリカではカリンバはごくわずかな特定の民族集団に帰属するものなのだが、日本では自由に演奏することができる。現代のアフリカでカリンバよりもギターの方に人気があるのとちょうど同じように、あと何年かすれば、タンザニアよりも日本のほうがカリンバを演奏する人の数が多くなる可能性だって否定できないのだ。

カリンバは、ずっと大きな従兄弟である“マリンバ”と違って、21世紀の日本に適した理想的な楽器なのではないだろうか。4畳半の部屋でも隣人に迷惑をかけないで弾ける。弁当と一緒に風呂敷に包んで仕事に持っていける。携帯電話やゲームボーイで親指を長時間動かし続けたあと、カリンバは耳をリフレッシュし、目を休め、ストレスを和らげて、理想的な生活のペースにあなたを導いてくれるだろう。

カリンバは楽譜を読んだり、人気のある歌を真似たりする必要がない。自分の部屋でも、オフィスでも、東京の公園のベンチでも、沖縄のビーチでも、同じように楽しめる。カリンバは人々にスローダウンして、自然の声や自分自身の心の声にもっと耳を傾けることの大切さを思い出させてくれる。

私は音楽療法の分野でもカリンバをよく使っている。高齢者や障害のある方に著しい効果があるからだ。音楽には潜在的に癒しの力があるとアフリカでは信じられているが、この点において私は多くをアフリカの伝統に負い、仕事においてもアフリカから沢山のインスピレーションを受けている。

おそらく、日本の人々は将来もっとカリンバの真価を認めることになるのではないか。それぞれのやり方で、静かに、四季を感じながら、悲しい時も楽しい時も、メロディーが自然に生まれて川のように流れていくだろう。

企画展図録『親指ピアノ』より転載(浜松市楽器博物館・発行)
このページで掲載しているカリンバの写真は、『親指ピアノ』の内容と異なります。


丸kalimba


【お知らせ】
浜松市楽器博物館から『親指ピアノ』という素敵な小冊子が
発行されました(企画展の図録 500円)。
カリンバ(別名・親指ピアノ)の歴史などが詳しく紹介され、
ロビン所蔵のカリンバも登場します。
またロビンのエッセイも掲載されています。
ご希望の方は、博物館のミュージアムショップ
アンダンテまでお問い合わせください
TEL:053-451-0300 andante@itoshin.co.jp
浜松市楽器博物館
http://www.gakkihaku.jp/

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